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プリントについて

 ここに記載することは、基本的にデジタルカメラについての記述です。 (フィルムカメラを用いて作品制作をする場合には、当然暗室での作業なども重要になってくると思います。 しかし、管理人には知識も経験もないので、暗室に関して書くことができません。ごめんなさい!)

プリント

 プリントは作品のクオリティに直接影響するので、良い作品を制作するためには非常に重要な要素です。

 御苗場では作品の内容だけでなく、展示も含めて評価されるのでこだわった方が良いと思います。 特に、ギャラリーの方は写真の内容だけでなく、作品の物質的な価値を非常に重視します。

 あくまで一般的な話になってしまいますが、デジカメデータを家庭でプリントする場合には、各大手メーカーの上位機種でプリントすると良い結果が得られると思います。 特に、グラデーションの美しさ、黒い部分の深みが全然違います。同じデータを複数のプリンタで印刷して、薄曇りの太陽光か太陽の間接光(日陰)で観察すると違いがよく分かります。 逆に一般の蛍光灯など、人工照明では違いが分かりにくいと思います。 御苗場のように様々な写真が並んでいる状態では、プリントクオリティがそのまま作品品質の差となって表れるので妥協できない点だと思います。

 さらに、もし可能なら、専門の業者に頼んでしまうのが最も良いと思います。 個人的には、電気屋などの写真プリントは無難すぎて正直あまり個性的ではないと思います。 近くに写真屋さんがあれば、「銀写真プリント」と言われるプリントをしてもらうと、発色に深みが出て良いと思います。 そのほか、色にこだわりのある場合には、 ピクトリコのPRINT工房PRO のクオリティが非常に高いのでおすすめです。

 個人的には、印画紙の深みのある美しさとデジタルの細密さを両立した、超高画質プリントの「ラムダプリント」というのが面白いと思っています。 ぶっちゃけていいますと、表現力が高いので、撮影技術や機材など作品のダメな部分まで丸分かりになってしまう諸刃の剣です。 が、確かなウデを持っているなら明らかに差のつくプリントです。 ごく一部のプロ向けのラボで受け付けていますのでインターネットなどで検索してみてください。

 プリントは種類も多く1冊や2冊の本では全くカバーできないほど範囲が広く奥も深い分野です。 上記以外にも多くのプリント技術があり、特殊なインク、特殊な紙も非常に沢山あります。 デジカメの登場で、写真は「焼くもの」から「印刷するもの」へと変わってきています。 印刷の多様化は、写真を難しくする要因ではありますが、同時に写真の表現の可能性を広げることも事実です。 写真の価値を高めるチャンスが、今、やってきていると言えるのではないでしょうか。

用紙

 インクジェットプリントであれば、作品をどのような紙にプリントするかで、作品イメージは大きく変わります。 また、紙によって白色度や構造が異なるので、色や質感も紙によって変わってしまいます。当然、紙とプリンタの相性もあります。

 これも上記と同様、同じデータを同じプリンタで印刷して柔らかめの太陽光で見ないと分からないことだと思います。 事実、管理人自身は、雑誌などで特集されていてもピンと来ませんでした。しかし実際に自分のデータを各用紙に印刷して比較すると一目瞭然でした。 雑誌や画像では違いが伝わりにくいですが、実際の作品は紙で大きく変わります。

 自前で紙ごとの仕上がりの差を確かめるには、ピクトリコプロ・コレクションなど、複数種類の紙が入っているパッケージが便利です。 シリーズごとに各用紙が1枚ずつ入っているので無駄な出費を最低限に抑えることができます。

 ちなみにピクトリコ プリント工房では、費用はかかりますがプリントから額装まで全部やってくれます。 プリントや額装について専門的な知識を持っていない作家さんは、コンセプト作りと撮影に集中して、その他の作業をその道のプロに任せてしまうのも良い戦略だと思います。

 用紙やプリント方法は、「どんな作品でもこれが一番良い」という事はないと思います。 「この作品ならこの方法」といったような、作品ごとに最適な方法があると思いますので、研究の余地は十分あると思います。